漫画の紹介 第一回 『彼とカレット。』
皆様、こんにちは。前回は少し内輪ネタが過ぎました。その件に付きまして、深くお詫び申し上げます。そして、愛して!!!!
今回は、予てより考えていました、漫画の紹介をやっていこうと思います。ここ、切取図書館では、漫画の収集・保管を主に行っています。貸出は一切禁じております図書館の屑ですが、皆様にはあらゆる漫画を読んで頂きたいと思い、漫画の紹介を積極的にやっていこうと思っています。この事が、読書推進運動に尽力されている事を、切に願います。
第一回は、フルカラー四コマ漫画、『彼とカレット。』について紹介します。
書籍名:彼とカレット。
著者:tugeneko
出版:株式会社アスキー・メディアワークス
全4巻
始まって早々ですが、皆様は『上野さんは不器用』という漫画をご存知でしょうか。昨年、少しだけ話題になった、『彼とカレット。』と同作者の漫画です。最近また話題になりつつあるので、知ってるという方もいるのではないでしょうか。
今回は、それに便乗して、『彼とカレット。』の良さを再び振り返ろうと思います。
丸と四角を基調とした、図形のような絵柄が特徴的で、初見の方でもあまり拒絶反応が起きないようになっています。何だか丸っこい絵って安心しますよね。
『彼とカレット。』は、まず、主人公のカレットさんが、家政婦ロボットであるという所から始まります。
カレットさん
とある研究所の「生活向上プロジェクト」の一環として作られたカレットさんは、被験者として(勝手に)選ばれた一人の大学生の一室に転がり込みます。 その大学生が、もう一人の主人公であるイケダくんです。
イケダくん
カレットさんは、イケダくんの家政婦として勤める事になります。しかし、カレットさんには、家政婦ロボとしてあるまじき、大きな欠点がありました。
「家事が苦手」
家政婦ロボであるにも関わらず、家事が苦手という欠点(もはや欠陥)を抱えているカレットさん。その原因として、「怪力」「細かい作業が苦手」「大雑把」「ぶっきらぼう」「考える事も苦手」「気怠げ」など。そのせいで、イケダくんよりも前に派遣された所では、派遣契約を済ます前に追い返されてしまうそうです。果てには、これ以上返品が繰り返されるようであれば、廃棄処分も検討されるという危機にまで陥ってしまいます。何としてでも、イケダくんに契約してもらわなくてはなりません。
ところが、カレットさんは「家事はあまりやらない」と、正直に言ってしまいます。「何をやるのか」と訊かれた際も、「何か!」と断言します。また研究所へ逆戻りか、と思われましたが、イケダくんは(ほとんど騙されるような形だったのですが)契約書に拇印を捺すその時まで、カレットさんを追い返そうとはしませんでした。
カレットさんが家政婦ロボとして活躍したからでしょうか?そうではありません。
イケダくんの温情によるものでしょうか?それもあると思います。
イケダくんは、廃棄処分にさせまいと、カレットさんを家政婦ロボとして家に住まわせる事を決めました。 しかし、そこには、ある残念な理由が含まれていました。
イケダくんは変態紳士だったのです。
そう、この漫画。一見すると、ロボと人間のゆる〜いコメディかと思います。ところが、その実態は、イケダくんが変態をし、制裁を受け、また変態をする。セクハラコント漫画なのです。
イケダくんのセクハラの一例は、
・胸を触る
・尻をぐりんぐりんする
・パンツを覗き込む
・股に頭を埋める
・下着を奪う
などなど、例をあげただけでもこの強烈さ。
そして、なによりの見所は、イケダくんが逡巡する姿すら見せないという点。息をするようにセクハラし、まるで流れるように制裁を受ける。彼にとって、セクハラは生活の一部なのかもしれません。何故捕まらないのか。
この漫画は他にも、
私服がコスプレのサディスト女子高生、
それに仕えるせいで女装をさせられる男の子型ロボット、
20歳にして母性に目覚めてしまったカレットさんの生みの親、
笑いながらキレるテレビのおねえさん、
イケダくんと同類のロボット、
犬っぽい何か、
など、個性的なキャラクターが登場します。まともなキャラクターはほぼいません(絶望)
そんな人達に囲まれながら、イケダくんはセクハラをし、カレットさんが(怪力で)返す、バイオレンスでHで、なのに笑える漫画。
それが、『彼とカレット。』なのです。
こちらの漫画、フルカラーという事もあって、税抜き950円と少しお高め。その価格設定もあってか、本屋ではあまり見かけません。悲しいなぁ…。
なので、興味を持った方は、書店で予約、またはインターネット通販での購入をオススメします。
また、公式の方が、ネットでの公開も行っていますので、「まずは少し読んでから…」という方は、そちらもオススメです。
以上、漫画の紹介 第一回『彼とカレット。』でした。
最後に、『彼とカレット。』を読んだ私の反応です。